歯の神経(歯髄)が生きているかどうかで治療方法は異なります。 むし歯や外傷によって残念ながら歯髄が死んでしまっている場合は 神経を除去する処置( 根管治療器材 )が必要です。 歯髄の生死の判定は 電気歯髄診断器 を用いることで判断が可能です。 微弱な電気を通電することで知覚の有無を調べます。 左側に電極クリップをかけ、右下第一小臼歯の診断をしています。 チップから微弱電流が流れ、徐々に強さが上がっていきます。 感覚を感じた時点で患者さんに手を挙げていただきます。 白く見えるのはハミガキペーストを通電の補助として使っています。 写真撮影のため、口唇に接触していますが 実際には当該歯のみにペーストを付け、チップを口唇から離します。 当然のことですが、弊オフィスではすべてのチップは使用毎に滅菌しています。 弊オフィスで使用してるサイブロンエンドのヴァイタリティスキャナーです。 一般的に電気歯髄診断器はパルプテスターと呼ばれています。 歯にチップを接触させると自動的に強さを示す数値が上がっていきます。 感覚が出て合図を受け、歯から離すとその時点での数値が表示されたままになります。 rateのダイヤルを回すと数値の上昇スピードが上がります。 このケースでは56という数値でした。 数値が大きいほうが強い値でようやく感覚が出たということになります。 歯髄が死んでいる場合は上昇しても感じません。 歯髄は歯の知覚だけでなく、血流により歯に栄養を供給しています。 接着修復が確立されている現在では治療の都合上神経を取る便宜抜髄は 可能な限り避けることが出来ます。 安易な歯髄処置(抜髄・神経を取る)は避けるべきと考え 弊オフィスでは歯髄は意地でも残す、という姿勢で治療に臨んでいます。
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